フランスで最もスポーツが盛んな地方(77%以上の住民がスポーツ活動を実践)であるオクシタニーにおいて、ラグビーは、サッカー、テニスとともに、最も競技人口の多いスポーツのトップ3を形成しています。
7 万人以上の登録選手(フランス全体で32万8千人)が約400のクラブに分かれて所属するオクシタニーは、15人制ラグビーのフランスで1番の地方リーグです。また、毎年、2万人の若い選手が、全域に数100あるラグビースクールのどこかで、ラグビーを始めています。
トップ14(フランス選手権 1 部)所属の4つのチームと、プロD2(同選手権2部)の5つのチームがあるオクシタニーは、フランスで最も多くトップクラスのプロクラブが存在する地方となっています。
先行性、気候、気質などの理由から、オクシタニーはフランスで最も歴史あるクラブが生まれた土地であり、1902年創立のペルピニャン、1903年のオーシュ、1906年のカストル・オランピックとアルビ、1907年のナルボンヌ、1911年のルルドとベジエを地域内に擁しています。1907年創立のスタッド・トゥールーザンは、100年以上の歴史を持っています。
フランス選手権21回、欧州選手権5回(1996、2003、2005、2010、2021)の優勝を果たしてきたトゥールーズは、フランスで最も名だたる選手を輩出してきました:「黄金の兜」と呼ばれたジャン=ピエール・リーヴ(Jean-Pierre Rives)、ロジェ・ブルガレル(Roger Bourgarel)、ディディエ・コドルニウ(Didier Codorniou)、エミール・ンタマック(Emile Ntamack)、トマ・カステニェードゥ(Thomas Castagnaide)、ファビアン・プルース(Fabien Pelous)、ヤニック・ジョジオン(Yannick Jauzion)、ティエリー・デュソトワール(Thierry Dusautoir)、マクシム・メダール(Maxime Médard)、更に最近ではソフィアン・ギトゥーヌ(Sofiane Guitoune)、ロマン・ンタマック(Romain Ntamack)、シリル・バイユ(Cyril Baille)、もちろんアントワーヌ・デュポン(Antoine Dupont)らの名が挙げられます。彼らの比類なき、安定したパフォーマンスが、トゥールーズを、フランス最多タイトル獲得クラブにしてきたのです。
栄冠を勝ち取るたびに、トゥールーズは熱狂に包まれ、市民はキャピトル広場に集い、あのブレニュスの盾をバラ色の街と呼ばれるトゥールーズの中心で掲げるヒーローたちを祝福します!
それは、1892年、フランス選手権の勝者を讃えるために作られました。これまでに59回、オクシタニーの10のクラブが盾を手にしています。カルモー(Carmaux)、モントーバン(Montauban)、キヤン(Quillan)(各1回)、ナルボンヌ(Narbonne)、タルブ(Tarbes)(各2回)、カストル(Castres)(5回)、ペルピニャン(Perpignan)(7回)、ルルド(Lourdes)(8回)、ベジエ(Béziers)11回)、そしてトゥールーズ(Toulouse)が21回です。
ご存じでしたか?
現フランス代表監督のファビアン・ガルティエ(Fabien GALTHIE)は、オクシタニーの出身です。トゥールーズ近郊、ロット県カオールに生まれました。トゥールーズ出身、スタッド・トゥールーザンの伝説的コーチで、やはり評価の高いギ・ノヴェス(Guy Novès)の後を継ぎました。
ラグビー選手に見られるオープンマインドで寛容な精神は、多くのオクシタニーの人が持ち合わせるものでもあります。そんな精神のおかげで、このスポーツは誰もが分け隔てなく参加できるのです。
地方の3つのチーム(ブラニャックBlagnac、スタッド・トゥールーザン、モンペリエMontpellier)が、エリート・アン(Elite 1 =1部リーグ)で、他の2つ(ペルピニャン、ナルボンヌ)がエリート・ドゥ(Elite 2=2 部リーグ)でプレーしています。
現在スタッド・トゥールーザンでプレーするガエル・エルメ(Gaëlle Hermet、タルン県カモー出身)は、2017年11月以来、女子フランス代表のキャプテンを務めています。
これらのチームが良い結果を出していること、そしてメディア露出が増えたことで、登録選手数が激増し、既に80以上の女子チームが地方に存在しています。
子どもたちが、長期休みの間に、遊びながらラグビーを始められるように、オクシタニー地方は、7 歳から参加できる、テーマごとのラグビー教室を用意しています。
車いすラグビー(ウィルチェアーラグビー)は、15人制ラグビーから派生した、歩行機能障害を持つ人たちのための、パラスポーツです。車椅子を用いる競技で、特にトゥールーズで行われています。チーム、スタッド・トゥールーザン・リュグビー・アンディスポール(Stade Toulousain Rugby Handisport)には、元健常者フランス代表で元スタッド・トゥールーザンのダヴィッド・ベルティ(David Berty)や、キャプテンのジョナタン・イヴェルナ(Jonathan Hivernatロット県フィジャック出身)らが所属しています。ジョナタン・イヴェルナは、現欧州チャンピオンであるフランス車いすラグビー代表のキャプテンも務めています。
車いすラグビーは、モンペリエのモンペリエ・アンディ・リュグビー(Montpellier Handi Rugby)、モントーバン(Montauban)のパンダ(Pandas)、さらにはペルピニャンのドラゴン・アンディ・リュグビー(Dragons Handi Rugby)といったチームでも行われています。
ゲイ・フレンドリーなチーム、トゥールーズのトゥウィン(Tou’win)とモンペリエのロス・ヴァレンツ(Los Valents)は、ラグビーを通じ、性的嗜好の違いを受け入れることを説いています。これらのクラブは、2年に1度、フランスとヨーロッパのゲイ・フレンドリーチームが参加する、“レ・ゾヴァリー”(Les Ovalies)と名付けられた大会を開催しています。
15人制ラグビーから変容した、7人制ラグビーが、1991年から行われています。15人制と同じ広さのグラウンドを使い、1チーム7人でプレーされます。HSBCワールド・セブンズ・シリーズは、いくつかのステージ(ドバイ、ロンドン、バンクーバー、セビリア、ラングフォード、マラガ、ロサンゼルス、シンガポール、フランス会場はオクシタニーのトゥールーズ)で、女子男子それぞれの7人制のナショナルチームを集めて行われます。
女子のシリーズ参加チーム:イングランド、カナダ、フランス、ポーランド、オーストラリア、スペイン、ベルギー、アメリカ、アイルランド、ブラジル、フィジー、ニュージーランド
男子のシリーズ参加チーム:南アフリカ、オーストラリア、アメリカ、アイルランド、ニュージーランド、ドイツ、カナダ、フィジー、ジャマイカ、ウェールズ、イングランド、スコットランド、フランス、日本、サモア、アルゼンチン、スペイン、UK、ケニア
競技場で観戦する大きな試合の他に、友人たちや家族の中など、“ラグビー”の文化は、数多くの活動やイベントに姿を変えて、至る所に存在しています。オクシタニーでは、このスポーツを魅力的で親しみやすいものにし、大衆化するために、あらゆることが利用されます。ビーチラグビーやウォーターラグビーが、娯楽ラグビーの形で発達しています。
ビーチラグビーは、15人制と13人制ラグビーから生まれた団体競技で、ビーチ、少なくとも砂の上で行われます。1チーム5人の2チームが対戦します。より遊びの要素が強く、ルールがとても柔軟なので、より参加しやすい競技となっています。
地中海の全ての海岸、とりわけヴァルラス・プラージュ(Valras-Plage)とオード県(Aude)のグリュイサン(Gruissan)で行われていますが、毎年7月には有名な大会が開催されています。グリュイサン・ビーチ・リュグビー(Gruissan Beach Rugby)は、元フランス代表でグリュイサン市長のディディエ・コドルニウ(Didier Codorniou) が力を入れています。
縦40m横35mの水上に浮いたプラットフォーム上で行われる、遊びのラグビーの一種であるウォーターラグビーでは、1チーム5人の2チームが20分間対戦しますが、トライを取る時は…水に飛び込まなければなりません。その雰囲気は折り紙付き!
大会は、2019年から、毎年トゥールーズのガロンヌ川で行われていますが、セドリック・エマンス(Cédric Heymans)、エミール・ンタマック(Emile N’tamack)、イマノル・アリノルドキ(Imanol Harinordoquy)、ディミトリ・ヤシュヴィリ(Dimitri Yachivili)、ヴァンサン・クレール(Vincent Clerc)、ヤニック・ジョジオン(YannickJauzion)といった、元フランス代表の大物が参加してきました。
Regional Committee for Tourism and Leisure Occitanie
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